ハンディキャップ・プログラマ〜大いなる自己矛盾〜

プログラマとしての自分については、ある一定の自信をとりもどしたわけだが、かといって、左手が動かない分をフォロー出来る手立てがあるわけではない。右手でキーボードは叩けるが、当然スピードが出るわけではないし、画面を見ながら入力出来ない分、精度はさがる。ここに唯一脳に残った障害である「中央より左側の注意力が低下」が追い打ちをかける。

 

いままで、一瞥ですんでいた文章チェックや数字のチェックを注意深くやらなければならなくなった。逆に言うと、意識して注意すればリカバリ出来る範囲なのでよいとして、タイピングのスピードはいかんともしがたい。アウトプットに対する大きなハンディキャップだ。

 

さて、自分の武器の1つが刃ぼれしてしまった。社会人として、今後どう会社に貢献していくか、何を武器にするか、考える必要が出てきた。幸い、”考える力”はのこった。

お受験の道を歩んで国立大学に進学したぐらいなので、座学にはそれなりに自信はあったし、本を読むのも好きだ。ここは仕事に関連する知見を深めることと、エンジニアとしての技術力を深めることでアウトプットの品質を高め、タイピングが遅くなったことで失った生産性を埋め合わせるしかない。

頭を患った人間に残された最後の武器が頭脳だったのだ。こんなに自己矛盾をはらんだ、覚悟が必要なことはない。